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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

失敗を失敗でなくしてくれた…ふかわりょうの恩人に対する深い愛情

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 その最終回で「この5年余りで、あなたで笑ったのは5回でした」と内村に言われたように、ふかわはイジられ・スベりキャラを確立。「溺愛されたいじめられっ子」と呼ばれた。ふかわは「失敗が失敗でない番組でもあったんです」「今までのバラエティは、失敗が削ぎ落とされてきたんですよね。だけど、内村さんの前では、失敗が失敗でなかった。それは、内村さんの力なんです」(キネマ旬報社「kinezo」 2006年♯1=06年1月1日発売)と振り返っている。

 ふかわの内村への思いの深さを象徴するエピソードがある。2011年10月14日、「内P」終了6年後に放送された「内村TBS」(TBS系)で、内村から「またおまえと2人で番組やろうと思ってさ」と言われ、「それはヤバいです……」と泣いてしまうのだ。

 その後はMC業などで独自路線を築いていった、ふかわ。「内P」復活の記者会見では、「TOKYO MXへの出演で培ったものを視聴者の皆さんや内村さんに見てもらって『成長したな』と思っていただきたい」と語っていた。


 けれど「内P」に戻れば、ふかわはどこまでも「内Pのふかわりょう」だった。即興でスピーチをする企画で追い込まれると「それをやった段階で私は死んだと思ってください」とまで言って「決別」したはずの「ティン!」と魂の叫び。それに対し、内村はうれしそうに言い放った。

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