田尾監督には感謝しかない 電撃解任の際は一緒に辞めるつもりだったけど…
楽天1年目の2005年。田尾安志監督から打撃の熱血指導を受けた。監督はこれまで続けてきた前さばき打法を「絶対打てないぞ~」と爽やかにバッサリ。後ろ足重心でボールをギリギリまで呼び込む正反対のスタイルに変更した。
人の言うことに耳を貸さず、我を通してきたこれまでの自分とは違い、監督の助言を素直に受け入れた。春のキャンプから始め、シーズン中もギリギリまでボールを待ち続けた。
もちろん最初は詰まって前に飛ばない。少しでもポイントを前に持っていこうとすると田尾監督から「何やってるんだ!」と怒られた。結果が出始めたのは6月ごろ。「真っすぐ待ちの変化球対応」ができるようになり、終わってみればチーム最多の25本塁打だった。
田尾監督には感謝しかない。楽天という新天地に導いてくれ、プロ19年目で自分のスタイルをガラリと変えてくれた。いつしか人を信じられなくなっていた自分が人を信じられるようになった。2年目も一緒に戦いたい。そう思っていた。
それなのに……田尾監督は1年で電撃解任されてしまった。3年契約だったはずなのに。チームの勝利という形で恩返しができなかったことは悔やんでも悔やみきれない。楽天1年目の成績は38勝97敗で断然の最下位。選手としての責任を感じたし、罪悪感でいっぱいだった。


















