小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」がタテ型ショート動画全盛の中国でブームのワケ

公開日: 更新日:

 今、中国の動画サイトで「団地のふたり」(NHK-BS)がブームになっている。中国でNHKが直接放送しているわけではなく、海賊版なのだが、放送直後に字幕付き動画がアップされ、SNS上ではコメントで盛り上がるという。物語は、おひとりさまになった55歳の女性2人、小泉今日子演じるノエチと小林聡美演じるなっちゃんが実家の団地に戻ったことから始まり、まったりした時間が流れる。

 中国といえば、いま、スマホで見る「タテ型ショートドラマ」が大流行。1話3分程度の間にストーリーがジェットコースターのように激しく展開する。中国では100を超えるプラットフォームアプリが誕生し、国内市場規模は1兆円超え。海外にも進出。日本でもTikTokを中心にブームが広がり、iPhoneのアップル社も本格参入し始め、中国を中心に「タイパ」を求める現代人にとって、地上波テレビに代わる最強のエンタメツールになっている。そんな中国で、なぜ対極の「団地の──」ブームが起きているのか。中国人ジャーナリストの周来友氏が「団地への郷愁と競争疲れ」としてこう続ける。

「1980年代まで中国では社区という日本の団地に似たような住宅地がほとんどでした。国営か職場が経営していて、平等に配られていました。団地は“中流”“家族団らん”の象徴でした。まさに物語と同じ40、50代の“団地世代”からは懐かしく映った。中国も収入格差は激しく、頑張っても先が見えない。目の前の生活に追われ、子供を産み育てることに意味を見いだせなくなりました。そんな競争社会に疲れた若者たちにとって、親やおじいちゃんおばあちゃん世代から聞いていた『豊かではないけれどプレッシャーのない、家族、地域とのつながりがある団地暮らし』に憧れ、中高年と若者双方で人気に火が付いたんだと思います」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  4. 9

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 10

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走