(4)排尿改善と性機能温存…手術を受けてもどちらも諦めない

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 前立腺肥大の治療について取材を続ける中で、どうしても気になる疑問があります。

 それは「排尿を改善する手術は保険適用なのに、性機能を守る可能性がある治療は自由診療が多い」という現実です。医学は進歩しているのに、なぜ“性を守る医療”は、まだ一般的な選択肢になっていないのでしょうか。

 前立腺肥大は多くの男性が直面する身近な病気です。排尿トラブルは生活の質(QOL)を大きく下げるため、治療が必要になることもあります。しかしその一方で、治療後に射精ができなくなり、心に深いショックを受ける男性がいることも事実です。本来、排尿と性、どちらも人生の大切な要素なのに、治療選びの段階では“性”が見落とされがちなのです。

 性は決してぜいたくなことではありません。男性にとって、性は自尊心、活力、そして「自分らしさ」に直結するもの。年齢に関係なく、大切にしていいものです。

 では、なぜ性機能を守る治療が保険適用になりにくいのでしょうか。背景には、これまで前立腺肥大の治療が「排尿の改善」だけを主目的として発展してきた歴史があります。命に関わる病気ではないため、“性の質”は長らく治療の評価項目になりにくかったのです。

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