著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【黒豆】老化予防だけでなく運動後の筋ダメージも抑える

公開日: 更新日:

 おせち料理で「まめに働く」「まめに暮らす」という語呂とともに、健康と勤勉を象徴する食べ物として大切にされてきた黒豆。奈良時代の文献にも登場し、平安期の貴族の食卓や寺院の精進料理でも利用されるなど、長い歴史を通じて日本人の暮らしを支えてきた食材のひとつです。

 黒豆の最大の特徴は、その黒い皮に含まれる「アントシアニン」というポリフェノールです。アントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、細胞の老化や血管のダメージにつながる酸化ストレスを抑える働きが知られています。

 国内外の研究では、黒豆由来のアントシアニンが血管のしなやかさを保つことや血流の改善に関与する可能性が報告されています。また血中の酸化ストレス指標を低下させる作用もわかっていて、日常の疲労や加齢に伴う機能低下を緩やかにする食品として注目されています。

 そんな黒豆には良質なタンパク質、食物繊維、ビタミンE、カルシウム、マグネシウムなど、現代人が不足しがちな栄養素が幅広く含まれています。代表成分であるイソフラボンには女性のホルモンバランスを整える作用や骨代謝を助ける働きがあるので、更年期以降の健康維持にも役立つとされています。近年では、アントシアニンが運動後の筋ダメージや炎症を抑える働きがあり、スポーツ後の回復食としても活用できる可能性もわかってきました。

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