狭まる「高市包囲網」…中国の露骨な“欧米巻き込み”で日中の緊張関係に出口なし

公開日: 更新日:

 台湾有事を巡る高市首相の国会答弁に端を発した日中の緊張は、一向に雪解けが見えない。台湾有事が「日本の存立危機事態になり得る」との答弁の撤回を求める中国に対し、高市政権は断固拒否。中国が欧米に働きかけ「高市包囲網」を狭める中、日本の対応は袋小路にハマっている。

  ◇  ◇  ◇

「高市首相の答弁は従来の政府の立場を何ら変えるものではない」ーー。自民党の小林政調会長は11月30日のNHK日曜討論で、台湾有事が日本有事にあたるかどうかについて「事態の個別具体的な状況に即し、全ての情報を総合して客観的かつ合理的に判断する」という従来の政府見解に変わりがないことを強調。25日に閣議決定された「(従来見解を)完全に維持しており、見直しや再検討が必要とは考えていない」との政府答弁書を引き合いに、「それ以上でも以下でもない」と説明した。

 小林氏は「対話はオープンだ」と呼びかけたが、高市政権には肝心の日中パイプ役が不在。対話どころか、中国は自国に有利な国際世論の形成に邁進し、対日圧力を強めている。

 王毅外相は27日にフランスのボンヌ大統領補佐官(外交担当)と電話会談し、28日にはイギリスのパウエル首相補佐官(国家安全保障担当)と北京で会談。台湾を中国の一部とする「ひとつの中国」原則を順守するよう訴えた。

 24日の米中電話首脳会談でも、習近平国家主席が直接、トランプ米大統領に中国の立場を説明。直後の日米電話首脳会談で、トランプが日中関係について「管理する必要性」に言及したと報じられた。

「これから欧米首脳による訪中が相次ぐ予定です。マクロン仏大統領が12月3~5日、スターマー英首相が来年1月、トランプ大統領が4月の訪中を調整。1日からは王毅外相がロシアを訪問し、ウクライナ情勢や台湾問題について協議する見込みです。中国の狙いは国連常任理事国を中心に国際世論の形成を図ること。一方、日中間は偶発的な軍事衝突を回避するための『ホットライン』すら機能していません。首相答弁を撤回しない以上、日本政府としては『従来の立場に変わりはない』と繰り返し説明しつつ、中国側が態度を軟化させるのを待つ他ありません」(外交関係者)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    「練馬ショック」に自民党は呆然自失…高市首相で東京の首長選2連敗の大打撃

  2. 2

    トランプ大統領に「認知能力低下」説が急浮上 タガが外れた暴言連発で“身内”MAGA派からも正気を疑う声

  3. 3

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  4. 4

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  5. 5

    “令和の無責任男”維新・吉村代表「高額療養費見直し」強行にダンマリ…それどころかむしろ加担する無節操

  1. 6

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  2. 7

    小泉防衛相が大炎上! 自民党大会での自衛官の国家斉唱めぐり言い訳連発、部下に責任転嫁までするツラの皮

  3. 8

    高市首相がMEGUMIと“ノー天気”対談で大炎上! ディープ・パープル表敬訪問でも“粗相”、パフォーマンスことごとく失敗

  4. 9

    エプスタイン問題とイランは地続き…異例の「メラニア演説」で広がる波紋、トランプ大統領の性虐待疑惑が再燃

  5. 10

    米イ停戦協議決裂で“狂乱物価”が再燃…高市政権ゴリ押し「病人増税」が生活苦に追い打ち

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れていた

  2. 2

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?

  3. 3

    和久田麻由子アナがフリー転身 NHK出身者に立ちはだかる“民放の壁”と参考にすべき「母校の先輩」

  4. 4

    フジとTBSは「朝8時戦争」“初打席”で空振り三振…テレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」独走いよいよ決定的

  5. 5

    王林が地元事務所復帰でいよいよ夢に一直線? 虎視眈々と狙う「青森県知事」への現実味

  1. 6

    「練馬ショック」に自民党は呆然自失…高市首相で東京の首長選2連敗の大打撃

  2. 7

    フジ「月9」ドラマ初主演の北村匠海 映画では“共演者連続逮捕”のジンクスに見舞われたが…

  3. 8

    NHKドラマ10「魯山人のかまど」は早くも名作の予感! 藤竜也は御年84歳、枯れてなお色香漂う名演技

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    エプスタイン問題とイランは地続き…異例の「メラニア演説」で広がる波紋、トランプ大統領の性虐待疑惑が再燃