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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

キャメロン元英首相は局所療法を選択…「前立腺がん」PSAに続く精密検査の流れ

公開日: 更新日:

 英国のキャメロン元首相(59)が前立腺がんと診断され、治療を受けたことが報じられました。前立腺がんに関係するPSAの数値が高く、MRI検査を受けたところ複数の影が見つかり、組織を調べる生検の結果、前立腺がんと判明。局所療法を受けたそうです。

 報道によると、その治療は針で電気パルスを送って腫瘍を破壊する仕組みとのことから、ナノナイフ治療と思われます。がんを取り囲むように複数の針を刺し、3000ボルトの高圧電流を流してがん細胞を死滅させる治療です。ナノメートル(100万分の1ミリメートル)の穴を開けることからこう呼ばれます。日本では、肝臓がんやすい臓がんで研究が進んでいますが、保険適用はありません。

 キャメロン元首相は今回のことを受け、リスクの高い人に向けた検査の必要性を訴えています。そんな声が上がるのはもっともでしょう。

 実は、PSAは数値が高くても、それだけで前立腺がんと診断できませんし、悪性度が高いともいえません。前立腺肥大でも数値が上がるため、数値の高さは必ずしもがんの進行を反映しないのです。

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