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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

生写真も持っている? 敬愛する田中角栄にも劣らない浜田雅功の胆力と気遣い

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 だから、というわけでもないが、浜田と田中角栄にはどこか重なる部分がある。その清濁併せのむ剛腕っぷりや、その一方で人情味があり人心掌握に秀でている。後者でいえば、伊集院光が明かしたエピソードがある。共演者へのサポートなど「送りバント」的な仕事に徹したとき、スタッフに気づいてもらい感謝されるのがうれしいという話題で「浜田さん、実は言うんだよね。『あの企画おまえがおらんかったらあかんかったで』ってボソッと言ってくれたりする。その時、座りションベン漏らすくらいうれしい」とその気遣いを語っていた(テレビ東京系「伊集院光&佐久間宣行の勝手に『テレ東批評』」24年9月7日)。

 何事にも動じないのも角栄を思わせる。23年の1年間の浮き沈みをチャートにして発表する企画で、浜田は上下が全くない真っすぐな線で1年を表した。だが、23年といえば、浜田が週刊誌にスキャンダルを報じられた年。「個人的に落ち込んだりしたんですか?」と聞かれても「なんで?」と答える(日本テレビ系「浜田・大吉・濱家主催 新春ツッコミ芸人総会2024」24年1月2日)。

 浜田には一流の政治家にも匹敵する胆力と気遣いが同居しているのだ。

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