「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」
馬で疾走すると雑多なことが脳裏から消えていく
加納「危ないね、うん。で、俺は基本的にそういう野生のものには深く関わらないようにして、それは係の人のためでもあるから、変なちゃちゃを入れない方がいいと思ってるから距離を置いてた。それにヒグマだけはね……やっぱり簡単には近づけないというか、存在感が異質だったよ」
増田「子供であっても」
加納「そうそう。俺の膝から俺の腰ぐらいまでの大きさでもね。当歳から1歳くらいだったかな。でも、やっぱり存在感とか、力とか、他の動物とは違いすぎる。まさに野生獣っていう」
増田「他に典明さんが気になったり可愛がってた動物っていうのはいますか。例えばキツネとか。王国内にはいろんな動物がたくさんいたと思いますが」
加納「やっぱり馬だよ。海岸を疾走したりすると無になれるというか。いろんな雑多のことが脳裏から消えていく時間っていうのは素晴らしかったな」
増田「禅の境地みたいに」