巨人は投手陣崩壊と打線復活どちらが先か? またも“見殺し”で逆転負け…よぎる昨季の広島急失速
「しょうがない」
6日の広島戦で痛恨の逆転負けを食らった巨人の阿部慎之助監督がこう絞り出した。
1点リードで迎えた九回に大勢が2安打と死球で1死満塁のピンチを招くと、7番の菊池に中前2点適時打。まさかの大乱調で逃げ切りに失敗、チームは再び借金生活に突入した。
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評論家の橋本清氏がこう言う。
「8回途中1失点と力投した先発の赤星に7勝目をつけてやりたかった、というのが阿部監督の本音でしょう。六回に中村奨に同点弾を浴び、投手陣が続けてきた本拠地での連続無失点記録が53イニングでストップしたとはいえ、もちろんこれは責められない。今季の巨人は投手陣の好投が報われないケースが多く、その影響が心配です。打線の援護が少ないと、投手は心身の消耗度がぜんぜん違う。
先発投手なら、6回3失点で抑えようと思って投げるのと、1点もやれない、先制点は与えられないと思って投げるのとでは、プレッシャーの度合いがまったく変わってきます。どんどん思い切りの良さが失われるものです。ここまで巨人の投手陣はリーグ2位のチーム防御率2.57と奮闘していますが、投高打低の展開が続き、後半戦で息切れしてしまわないか。それが心配です。昨年の広島がそうでした」