「去年、本能寺で」円城塔著

公開日: 更新日:

「去年、本能寺で」円城塔著

 信長は苛だっていた。豊臣秀吉が中国に兵を出したのだ。ルイス・フロイスが、信長が日本66カ国の領主となった後、中国を平定しようとしたと書いているが、信長としては勝手に風評を立てられたと思っている。秀吉が信長の意を継いだわけではなく、火薬や硫黄などの世界的な取引の中にチャンスを見いだしたのは、着眼点としては悪くない。だが日本国内ならともかく、秀吉は恐怖を知らない。

 信長は歴史の登場人物のひとりに過ぎなかったが、いつしか先見の明をもった革命児とされた。本人としては、本当のワシではないと思っているのだが。

 軍事AIや詩歌や楽曲を生成するAIまでもが登場する、歴史SF小説11編。 (新潮社 2090円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元女優にはいまだ謝罪なし…トラブル「完全否定」からの好感度アップ図る長渕剛のイメチェンSNS

  2. 2

    高市派「石破おろし」巻き返しに漂うヤブヘビ感…杉田水脈氏らが保守系月刊誌で開陳しためちゃくちゃ論調

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    救済チャリティーでの小田和正に、娘は何度も「この日を絶対忘れない」と

  1. 6

    桑田佳祐も呆れた行状を知っていた? 思い出されるトラブルメーカーぶりと“長渕ソング騒動”

  2. 7

    異常すぎる兵庫県政…中学生記者が初めて出席した定例会見での斎藤元彦知事には、表情がなかった

  3. 8

    阪神藤川監督がそんなに嫌い? 掛布雅之OB会長が「佐藤輝明のスタメン外し」に苦言連発の深層

  4. 9

    巨人・小林誠司がファンから圧倒的に支持される秘密…二軍では休日返上で練習、若手の手本になっていた

  5. 10

    TBS田村真子アナ「ほぼ無双状態」に突入のワケ… エース候補のお手本は“地味キャラ”だった先輩アナ