松井秀喜はグラウンドの外では「大の下ネタ好き」に豹変、そのギャップに驚かされた
評論家・橋本清氏による「PL巨人ダイエーの内幕」(第7回=2001年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで多くの球界OB、関係者による回顧録、交遊録を連載してきた。
当事者として接してきたからこそ見える、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となりが記されており、当時の空気や関係性がありありと浮かび上がってくる。本企画では、そうした一編を過去の連載の中からピックアップ。あらためて掲載する。
今回はあの松井秀喜氏について綴られた、評論家・橋本清氏による「PL巨人ダイエーの内幕」(第7回=2001年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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「何じゃ、この、ごっつい顔は。オッサンやん」
それが、松井を見たときの第一印象だった。ボクも人のことをどうこう言えるルックスじゃないが、松井秀喜の風貌は強烈だった。いかつい体。それに輪をかけていかつい顔。怪物といわれた高校生はとても18歳には見えなかった。高校3年生当時の清原さんとはまた違う迫力があった。
唯一、幼さを感じさせたのは顔のニキビだけ。ボツボツの顔から、ボクは親しみを込めて、「サボテン」「サボ、サボ」と松井を呼んだが、「サボテン」は考え方も大人だった。巨人時代、5歳も年下の松井に感心させられることも多かった。