新横綱大の里が気になる“師匠の弟”高安の現在地…これまで2勝2敗、パワー自慢同士のやりにくさ

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 気にならないと言えばウソになる──。

 新横綱大の里(25)が初日から2連勝。14日は初の横綱戦となった安青錦の挑戦を受けるも、「顔じゃない」とばかりに立ち合いから一蹴。抵抗すら許さず、押し出した。

 多くの横綱がつまずく昇進デビュー場所で、上々の滑り出し。そんな大の里にとって嫌な相手となりかねないのが、師匠・二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の弟弟子である、高安(35)だ。

 この両者、優勝決定戦も含めれば2勝2敗の五分。本割だけなら高安が2勝1敗と勝ち越している。直近2場所は大の里が連勝しているものの、相手もパワー自慢の元大関。この日のように立ち合いで押してから一気に……というわけにはいかず、過去の2勝も決して楽に勝ったとは言えない内容だった。

 厄介なのは高安の番付だ。今場所は西小結。西横綱である大の里にとって、当たるかどうかわからない、微妙な地位なのだ。

「西横綱の大の里は初日、東小結の欧勝馬と対戦し、この日の安青錦は東前頭筆頭。3日目は西筆頭の若元春。横綱はまず自分とは異なる方角の小結と当たってから、東西順番に平幕上位と当たる。これが現在の取組編成の慣例です。西小結の高安といつ当たるかといえば、順当なら中日以降の9~10日目ぐらいでしょう。ただ、近年は優勝争いが重視されており、小結の負けが込んでいる場合などは割を崩し、横綱と対戦させないケースも珍しくない。大の里は新横綱。今は自分のことだけで精いっぱいだろうが、それでも高安がその日勝ったか負けたかは、気になるでしょうね」(若手親方)

 その高安は初日、豊昇龍に瞬殺されたものの、2日目は金峰山に攻め込まれながら、突き落としで撃破。1勝1敗で星を五分に戻した。

 中日を越えた先に壁があるのか、ないのか。新横綱にとって不気味な存在だ。

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