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鎮目博道テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人

テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人。テレビ朝日で社会部記者を経て、報道・情報系を中心に番組ディレクター、プロデューサーを務め、ABEMAの立ち上げに参画。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)、『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)、メディアリテラシーについての絵本『それウソかもよ? うちゅうじんがやってき た!のまき

地方局のメインイベント「夏の甲子園」…取材・放送は特別体制ができているのでしょうか?

公開日: 更新日:

■地方局にとっては新人スタッフを育てる場に

 実は地方局にとって、高校野球の地方大会の取材をすることは、「新人スタッフの虎の穴」としての役割も大きいんです。新人ディレクターが密着取材でドキュメンタリーのノウハウを覚え、アナウンサーはスポーツ実況の基礎を叩き込まれる。カメラマンは「どうやっていい映像を撮るか」腕を磨くわけです。

 そして、カメラマンにとって「憧れの最高峰」とも言えるのが『熱闘甲子園』のカメラマンになることです。試合経過を追う他のカメラと違って、「熱闘カメラ」は感動のシーンの決定的瞬間だけを狙うわけです。しかも「ドアップ」で。

「本塁にヘッドスライディングした瞬間…果たしてアウトかセーフか」とか、「最後の一球を投げたピッチャーの喜びの表情」とか、「敗退が決まった瞬間のアルプススタンド、応援する女子生徒の涙」とか…超望遠レンズで、「感動の一瞬」をドアップで切り取る職人技の世界です。

 僕が以前話を聞いたことがある朝日放送の「熱闘カメラマン」は、夢中でファインダーを覗き込んでいたために、飛んできたファウルボールに気がつかず、顔面に打球を受けて前歯が折れてしまったと恥ずかしそうに話していました。名誉の負傷ですね。

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