最新回の朝ドラ「あんぱん」ウラの見所~津田健次郎に演技賞を差し上げたい。東海林の“最後”が完璧だった。ひとつだけ残念だったこと

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コクハク

第24週「あんぱんまん誕生」#120

【朝ドラのツボ!】

 東海林(津田健次郎)の訪問からほどなくして、琴子(鳴海唯)から手紙が届く。そこには東海林が上京した本当の理由が書かれていた。手紙を読んで言葉を失うのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)。その夜、嵩は何かに突き動かされるように鉛筆を走らせる。

【こちらもどうぞ】「あんぱん」お色気や国民的アニメの時代、のぶの行為に子供は喜べるのだろうか

【本日のツボ】

岩清水琴子
 ※※以下、ネタバレあります※※

 東海林編集長、やはりお亡くなりになってしまいました。言葉を発するのも辛そうでしたから。息づかいや声のトーンで伝わってきました。さすがです。「あんぱんまんによろしゅうにゃ。ほいたらにゃー」と片手を挙げて別れを告げた時、これが最後なんだなと。ツダケンには今週の演技賞を差し上げたいくらい、完璧でした。

 
 そんなふうに最後の力を振り絞って2人に会いにきたというのに、ほぼほぼのぶとだけ話していて、嵩が戻ってきた時には二言三言という感じだったのが残念でした。東海林編集長も、のぶよりも嵩と喋りたかったのでは、と思ったり…。

古川琴音はキーマンになるか?

 そして、高知新報の岩清水琴子からの速達が届きました。そこには、東海林がふたりを訪ねてきた理由、そして、最後の様子まで。そちらもですが、やはり、宛名の“岩清水琴子”が気になりました。琴子(鳴海唯)と岩清水(倉悠貴)、私たちの知らないところで愛を育み、結婚していたのですね。ふたりの結婚までのストーリー、ぜひスピンオフでお願いしたいものです。

 東海林の死をきっかけに、「あんぱんまん」が、私たちが見慣れた姿になります。おなかを空かした人に自分の顔を食べさせる、あのストーリーも出来上がりました。「あんぱんまんの命は終わらない、続くんだ」。そこにはジャムおじさんらしき人も描かれていました。

 そして、のぶは八木(妻夫木聡)の会社に、完成した絵本を持ってやってきます。また、読み聞かせをするのかなと思いきや、今度は置かせてもらうだけ。絵本のほうが読み聞かせには向いていると思うのですが……。

 のぶはいつのまにかお茶の先生になって弟子もたくさん。そのなかには、古川琴音がいました。中尾星子役ということで、終盤のキーマンになるかも!? 要注目です。

(桧山珠美/TVコラムニスト)

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