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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

人為的な株高で景気は良くなる? 買っているのは個人投資家ではなく事業法人が中心

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 猛暑の物価高──。年金生活の高齢者には打撃で、平日のショッピングモールや図書館など暑さをしのげる施設には、高齢者の姿が目立つ。自宅のエアコン代を節約するためか。何をするわけでもなく、イスに座って寝ている。

 平日の夜8時過ぎ、スーパーマーケットの食品売り場には、高齢者に交じり、値引き商品を物色する若者や若い夫婦も増えた。

 このような光景のなか、大企業は物価高に賃上げで対応。「年収1000万円」を得る人が増えた。2024年春、厚生労働省が集計した大企業の賃上げ率(資本金10億円以上、従業員1000人以上の労働組合のある企業348社)は、5.33%とバブル景気の1991年以来33年ぶりに5%の大台を超えた。25年春も同水準が続いた。

 国税庁の民間給与実態統計調査では、2023年の1000万円超の給与を得た人(大企業)は123万人。13年比で7割も増えた。割合で見れば7人に1人。24年、25年はさらに増えるだろう。

 ただ、4~6月期法人企業統計の経常利益(全産業)は、前年同期比0.2%増益とほぼ横ばい。製造業は、自動車を中心に同11.5%減益だった。このため、25年は冬夏型(上半期までの業績を踏まえた冬の交渉で、翌年夏までのボーナスを決定)や、各期型(半期ごとにボーナスを決定)で、ボーナス減額が起きるだろう。

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