政局ゴタゴタで日銀は「追加利上げ見送り」の公算大…長引く円安・物価高に庶民生活は青息吐息

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 吉本新喜劇の名物ギャグ「ドリルすんのかい、せんのかい」ほど愉快じゃないが、似たようなやりとりが日銀と市場関係者の間で行われている。「利上げすんのかい、せんのかい」だ。

 日銀は来週18、19日の日程で金融政策決定会合を開く。現状0.5%の政策金利を据え置き、追加利上げは見送る公算が大きい。

 7日の石破首相の退陣表明を受け、次回10月会合(29、30日)での利上げ観測も後退。米国の追加関税による国内外の経済への影響という不確実性に加え、これから自民党員票を含むフルスペックの総裁選(9月22日告示、10月4日投開票)を経て誰が総理・総裁になるのかも不透明な状況だ。12月会合(18、19日)の時期は来年度予算編成のタイミングで、そもそも利上げのハードルは高い。

「多くの市場参加者が『年内の利上げは難しい』との見方に傾いています。自民党の次期総裁候補に名前の挙がる積極財政派の高市前経済安保相が念頭にあるのでしょう。アベノミクスを彷彿とさせる『サナエノミクス』にマーケットは好感していますが、足元の円安・物価高を助長する政策は庶民生活をさらに逼迫させるだけ。円安を非関税障壁とみなし修正を迫るトランプ政権にとっても許しがたいはずです。高市さんが利上げに慎重になるかどうかはともかく、現実問題として早急な利上げは待ったなしです」(経済評論家・斎藤満氏)

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