「医学は日進月歩」というコトバが嫌いだ…次々と消えていった最新治療法
昔からのままでいてほしいものがたくさんあります。
先日、久しぶりに子供時代を過ごした奈良に行く機会がありました。京都で降りて、近鉄に乗り換え、近鉄奈良駅に着きました。駅や通路はこの50年、変わっていません。これからも変わってほしくはありません。
ところで、私は「医学は日進月歩」などという言葉が大嫌いです。年を取って(67歳)世間に取り残されているせいでしょうか。
40年以上医者をやっていて、画期的な最新治療方法! と銘打ってこけた治療方法についていろいろな話を耳にしたからです。
「レーザーで心臓に穴開ける治療、どうなったの?」「心臓に背中の筋肉を巻き付けるとかいうのもあったっけ?」「心臓に特殊な細胞を植え込む再生医療とかいうのに投資しましょう、みたいな話があったけど、本当にお金を出したヤツいたのかなぁ?」
とにかく泡沫最新治療というべき、お釈迦になった治療法がたくさんありました。医療の現場からの発意というより「これ儲かるんじゃない?」で世の中は動いているのでしょう。