三井が住友と樹脂事業を統合…合併破談から22年も人脈はつながっていた

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政界通(以下=政) 3カ月前のこの欄で財界通さんが予想したように、日本の石油化学業界の再編が動き出したな。

官界通(同=官) 的中したと言うのは、三井化学が石油化学事業を分社化したことが、再編を促すという予想だな。

 そうだ。分社化で動きやすくした、と言った。

財界通(同=財)三井化学は10日、出光興産と合弁でつくっている汎用樹脂の生産会社プライムポリマーに、住友化学の同じ事業を来年4月を目標に統合すると発表した。その汎用樹脂は、自動車の部品に使うポリプロピレンやポリ袋など向けのポリエチレンの原料となり、合成樹脂の主軸だ。

 生産量はプライムポリマーが国内トップで住友化学が4位。一緒になればシェアが約4割となり、研究開発から生産、物流まで効率が上がる。量産体制を取って安値攻勢をかけている中国勢へ、対抗できそうだ。

 それが狙いだ。3カ月前も指摘したが、日本は戦後、儲かると分かると同じ事業へいくつもの会社が参入し、世界で戦える規模の企業に乏しい。石油化学も、その一つだ。

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