著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【蒸し豆】食物繊維が豊富…血糖上昇が気になる夕方に食べたい

公開日: 更新日:

 豆は人類最古の栽培植物のひとつであり、紀元前1万年以上前の遺跡からレンズ豆やひよこ豆の利用が確認されています。日本でも縄文時代の遺跡からアズキやエンドウが出土していて、古来人々の主食・副食を支えてきたことがうかがえます。

 こうした豆文化と並行して発展したのが「蒸す」という調理法です。紀元前5000年ごろの中国・半坡遺跡からは陶製の蒸し器が出土。効率的に食材を加熱する技術として早くから利用されていたことがわかっています。豆と蒸し調理が組み合わさった「蒸し豆」は、伝統的な調理文化と現代的な健康志向を結びつける食品といえるでしょう。

 そんな「蒸す」調理法には科学的に裏付けられた利点があります。水煮では水溶性ビタミンやミネラルが煮汁に流れ出やすいのに対し、蒸すことでその損失を抑えることができます。実際、食品科学の比較研究では、蒸した豆のほうがポリフェノールなど抗酸化成分の保持率が高く、抗酸化活性も維持されやすいと報告されています。また、蒸すことで豆の細胞壁が軟化し、消化モデル実験では脂質やタンパク質の吸収効率が改善する可能性が示されています。つまり、蒸すことは豆の栄養を無駄なく、かつ吸収しやすい形で摂取できる調理法といえます。

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