大の里の横綱初V? 若隆景の大関昇進? 専門家が語る大相撲9月場所の展望
14日に初日を迎える大相撲9月場所。昇進後まだ優勝のない大の里(25)、豊昇龍(26)の両横綱は今度こそ賜杯を掴むのか。若隆景(30)は大関昇進を叶えられるのか。あるいは、先場所優勝した琴勝峰(26)のように、平幕力士が話題をかっさらうのか。「大相撲ジャーナル」の元編集長、長山聡氏に展望を聞いた。
◇ ◇ ◇
いずれも先場所は地位に見合う責任を果たしたとは言い難かった両横綱。新横綱の大の里は11勝止まりで、豊昇龍は5日目に途中休場し、1勝4敗10休。2人合わせて7個もの金星を配給した。
長山氏が言う。
「大の里は出足が鋭く、前に出る圧力も強い。問題は想定外の事態に陥ると、すぐに引いてしまうこと。このままだと本当の癖になってしまい、修正も難しくなる。9月場所は劣勢になった時でも、どれだけ引かずに前に出られるかに注目したい。豊昇龍は対応力に優れた柔軟な相撲が持ち味ですが、一度負けるとずるずる引きずってしまうのか、悪循環に陥りがちです。大の里は右を差して左おっつけで出れば盤石だが、豊昇龍にはこれといった型がない。こうなったら負けない、という型を身につけないと、今後も苦戦は続くでしょう」