最新回の朝ドラ「ばけばけ」ウラの見所~“女中”が意味するのはどっち? おトキ(髙石あかり)のうらめしい世の中は続く…
第6週「ドコ、モ、ジゴク。」#30
【朝ドラのツボ!】
ヘブン(トミー・バストウ)は錦織(吉沢亮)と一緒に借家へ引っ越しをしていた。新居に満足気なヘブンだったが、いまだ女中が決まらないことに、いらだちをおぼえる。
一方、三之丞(板垣李光人)と再会したトキ(髙石あかり)は、松江を離れたはずのタエ(北川景子)と三之丞が再び戻ってきた経緯を聞くことになる。トキはその帰り道に再び、物乞いをするタエの姿を目にするのだった。
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【本日のツボ】
「デモ…ワタシ…ニンキ ナイ」
※※以下、ネタバレあります※※
ヘブンと錦織が台車で荷物を運んでいます。そこに居合わせた松江新報の記者・梶谷(岩崎う大)も台車を押すのを手伝わされてそのまま、角を曲がった先の一軒家に。花田旅館と引っ越し先の一軒家は、目と鼻の先でした。
ヘブンに「ええお住まいですのう」と梶谷が声を掛けると、「あとは女中が来れば完璧です」とヘブン。「女中、早く欲しいですよね?」と梶谷が意味ありげな表情で訊くと、「もちろん、日本の暮らしは楽しい、けど難しい。けど、女中がいたら楽しいだけになる」とヘブン。「うん、楽しい、楽しい」とおどけて見せる梶谷。
が、ヘブンはというと「デモ…ワタシ…ニンキ ナイ」とため息。女中になってくれる人が見つからない苛立ちだけでなく、どこか寂しげにも見えます。「ワタシ…ニンキ ナイ」にはちょっと笑ってしまいましたが…。
ヘブンが求めているのはどっち?
そんなヘブンを横目に、「横浜や神戸ならいざ知らず、松江でラシャメンいうのは、なかなか見つからんもんですのう」と錦織に話し掛ける梶谷。
知事(佐野史郎)の「どっちも」発言以降、女中=ラシャメンで話が進んでいますが、ヘブンが求めているのは「どっちも」ではなく、純粋にハウスキーパーなのでは、という気がしてきました。というか、そうであって欲しいと願いたいです。
それなりの覚悟をもって女中としてやってきたおトキと、一向に何もしようとしないヘブンのほうが、笑いになりますから。
そして、対等なかたちで徐々に距離が近づいていくというのがふたりに似合っているような…。
三之丞の話を訊き、タエの物乞い姿を見て、おトキの決心は固まります。「ヘブン先生の女中になります」と、とうとう錦織に伝えました。
松野家の借金だけでなく、三之丞とタエの生活までなんとかしようというのでしょうか。おトキにとって“うらめしい”世の中が続きます。
(桧山珠美/TVコラムニスト)


















