能登半島地震被災者「医療費負担免除」打ち切りで受診控えが深刻化…対象者の7割が「影響ある」

公開日: 更新日:

 復興が順調に進まず、被災者を取り巻く厳しい状況に変化はない。

 石川県内の医師・歯科医師で構成される県保険医協会は5日、能登半島地震の被災者などを対象にしたアンケートの中間結果(先月16日時点)を発表した。被災者向けに実施していた医療費の窓口負担免除が6月末で打ち切られたため、その影響を調査したものだ。

 それによると、免除対象だった1976人のうち、約7割の1370人が「免除終了後、通院や診療内容に影響があった」と回答。具体的な影響(複数回答)は「通院回数を減らした」(781人)が最も多く、「検査を断った」(329人)、「薬を減らした」(292人)、「通院をやめた」(150人)と続いた。これらの理由については、約9割が窓口負担がかかることをあげた。

■依然として高い災害関連死リスク

 懸念されていた被災者の受診抑制が、現実化している。協会の三宅靖会長は「最も大事な健康を守ることに非常に影響が出てきている」と、危機感を口にした。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方