(3)最新の持続血糖測定器「CGM」が糖尿病を改善する

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 糖尿病治療の基本は血糖値の管理です。しかし、日常のさまざまなシーンに応じて変動する血糖値を把握し、評価をすることは難しい。便宜上、直近1~2カ月の平均血糖値を示すとされる「HbA1c」や指先から血液を採取する「血糖自己測定(SMBG)」が使われていますが、何をどのくらい食べたら高血糖状態がどのくらい続くのかなど、食事運動睡眠など日常生活の中での血糖の変動やトレンドを知ることはできません。

 それを可能にしたのが「持続血糖測定器(CGM)」です。最新タイプのなかには、小型センサーを皮膚に装着しただけで、最長2週間1分ごとにスマートフォンにデータを送信してくれます。高血糖・低血糖でアラート機能があり、夜間低血糖や食後高血糖といった危険な血糖値に達する前に知らせてくれるため、早期対応が可能です。

 しかもCGMを装着した患者さんは、自ら血糖を下げる方法を模索し、行動に起こすようになるのです。

 CGMはインスリン治療など、一定の条件を満たす糖尿病患者さんには公的保険が適用されます。当院でも利用する患者さんもいて、大きな成果を上げています。

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