久米宏はなぜ一人「反権力」を貫けたのか

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 そんな久米にも苦難の時期があった。TBSに入社してアナウンサーになったが、激務と極度のあがり症から体調を崩し、結核を患ってしまった。

 番組に出てもうまくしゃべれず、「番組潰しの久米」というあだ名までついた。

 そんな久米に目をかけていたのは永六輔だった。“歩く放送事故”と久米が恐れた料理愛好家の平野レミとの軽妙なやりとりがラジオで話題になり、頭角を現す。

 久米の知名度を飛躍的に高めた「ぴったしカン・カン」の司会に抜擢された。番組を企画した萩本欽一が「こいつはテレビに向いてる」とピンときたからだといわれる。

■世間や政権から叩かれるのがメディアの勲章

 1985年10月から始まった「ニュースステーション」(テレビ朝日系)は、久米がテレビのニュースを革命的に変えたといわれる。

 彼がキャスターを務め、時の首相でもひるむことなく舌鋒鋭く追及し、怒って帰ってしまった者もいた。

 田原総一朗のように歴代の首相とメシを食うことは絶対しなかった。

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