久米宏はなぜ一人「反権力」を貫けたのか
久米は「視聴者がテレビに熱狂した時代の象徴だった」(ビートたけし=週刊ポスト1月30日号)。
私は、久米と1回しか会ったことはない。たしか、久米に女性問題が噂され、その女性が自殺未遂をしたと報じられた1981年ごろではなかったか。
女性問題でインタビューしたのではなかったが、テレビで見るのとは大違いで、ぶっきらぼうで、ろくに質問に答えてもらえなかった。今思えば、久米にとって一番つらい時期だったのだろう。久米に対してやや幻滅したことを覚えている。余計な話だが。
久米に2016年と17年にインタビューした朝日新聞編集委員・後藤洋平が、1月14日付で、久米についてこう書いている。
《メディアを取り巻く環境は年々厳しくなり、久米さんがキャスターを務めていた時代に比べて、テレビでも出演者の自由な発言が減ってきたように感じる。記者がそう話すと、「今、テレビが不自由というのは思い込みかもしれない。政治の圧力も取りざたされるが、どちらかというと自己規制で、自分たちで手足を縛っているのでは」と返ってきた。


















