可愛い系だった田中美佐子のアンバランスな影と湿度の女優魂

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「人間という動物は、どんなくだらないことでも、バカなことでもやってしまうってことなのだ」

 田中美佐子。92年の「眠れない夜をかぞえて」では、レイプされたトラウマで異性を憎む刑事。同年の「十年愛」では2度の不倫TBSでの主演作でシリアスな役が続き、当時絶頂の“W浅野”とはタイプの違う輝きを放っていた。アイドル出身らしい可愛い系のルックスとはアンバランスな影と湿度。過激な設定に、体当たりで応えた女優魂。僕の中ではこの年の代表的な「家なき子」や山口智子の「29歳のクリスマス」(フジテレビ系)よりも、印象に残っている。

 さて、この日テレ水10は、前年10月期の「同窓会」で、高嶋政宏と西村和彦の同性愛を描いていた。“BLもの”というジャンルが確立した今なら珍しくはないけど、まだ偏見が色濃かった30年前では“禁断もの”扱い。その流れで生まれたのが、「禁断の果実」だった。

 そして次の10月期には東山紀之がホストを演じた「夜に抱かれて」。GP帯の連ドラがあまり描いてこなかった世界に、正面から切り込んでいた。ヒガシがまじめにやればやるほどコントに見えてしまったのは残念だけど。

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