アラスカ産原油は「令和の石油危機」解消の切り札か? 日本の増産協力にトランプ大統領ご満悦も拭えぬ不安

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 今回の日米首脳会談で、両国は米北部アラスカ産を念頭に原油を増産し、日本の調達・備蓄に向けて協力することで合意。日米関税合意の対米投融資5500億ドル(約87兆円)の一環として、今後インフラ整備を具体化していくことを確認した。

 化石燃料の増産と輸出拡大は「掘って掘って掘りまくる」と訴えるトランプ大統領が野心を燃やす事業。就任後に開発規制を撤廃し、アラスカの増産に弾みをつけた。会談後に高市首相は「調達先の多様化はエネルギー安定供給につながる」と胸を張り、トランプ大統領も「日本は米国、とりわけアラスカ産原油の巨大な買い手だ」とご満悦。はたして中東情勢の緊迫化を受けた供給不安解消の“切り札”となるのか。

 確かに日本は事実上封鎖されたホルムズ海峡経由の原油輸入が全体の93%を占め、中東依存度の低減は喫緊の課題だ。アラスカ産は輸送時間を中東産の半分程度に短縮できるメリットもある。

 しかし日本は過去10年もアラスカ産の輸入実績がほぼない。大型タンカーが入れる港が現地には少なく、既存油田の生産量も減退し、直近は日量40万バレル程度だ。半分を対日輸出に“全振り”しても、日本の原油調達(日量約236万バレル=昨年)の約8.5%しか賄えない。

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