“時の人”だった田尾安志さんに挨拶して後悔 やっぱり「媚びてアピール」していると思われた
2004年9月28日、オリックスから人生初の戦力外通告を受けた。
「もう野球をやめよう」
ユニホームを脱ぐことを決意。伊原春樹監督と波長が合わず、ケンカ別れしたこともあるが、何よりも力の衰えを感じていた。
モヤモヤとした気持ちの中で長いオフを過ごした。その頃、プロ野球は日本シリーズ(中日×西武)の真っ最中。10月17日の第2戦にラジオのゲスト解説として呼ばれて、久しぶりにナゴヤドームに足を運んだ。そして、そこで「運命の出会い」を果たす。
それが楽天の初代監督だった田尾安志さんだ。わずか4日前の13日、楽天の監督に就任することが発表されたばかりだった。
そんな「時の人」がナゴヤドームに来ていた。それを知った、若い頃からお世話になっていた東海ラジオのアナウンサーの犬飼俊久さんがこう言った。
「武司、何があるか分からないんだから、田尾に挨拶しに行ってこいよ」
オリックスを戦力外になり、引退を決めていた俺がなぜ……?


















