日本政府は市場介入までにおわせ…高市政権の場当たり対応で「原油争奪戦」に勝てるのか?
国際エネルギー機関(IEA)が世界に石油消費の節約を訴える中、高市首相は「いつものペースで給油をお願い申し上げます」なんて悠長に呼びかけているが、果たして大丈夫なのか。米国とイスラエルのイラン攻撃に端を発した“原油争奪戦”に、政府は焦りを隠さない。
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原油調達の不安解消に向け、政府は26日から石油の国家備蓄1カ月分を放出する。対象は全国11カ所で保管する約850万キロリットル。これに先立ち、今月16日から民間備蓄15日分を放出していた。
高市首相は24日の「中東情勢に関する関係閣僚会議」の初会合で、「事態の早期沈静化」を繰り返し強調。石油の国家備蓄の放出を表明したほか、20日時点で6日分を確保していた「産油国共同備蓄」についても「3月中には放出が始まる予定」と説明した。
驚きなのは、政府が原油先物市場への介入までにおわせていることだ。介入の手法や影響について、金融機関に聞き取り調査を実施していたという。
原油高に伴う円安に歯止めをかけたい思惑がにじむが、原油市場への介入は米国が3月上旬に断念した経緯がある。ベッセント財務長官は介入を「ウワサに過ぎない」と一蹴した。経済評論家の斎藤満氏が言う。
「原油価格の国際指標のひとつである『WTI』は、その他のブレントやドバイよりもマーケットが小さく、介入しやすい。円安につながる原油先物取引を抑え込みたいのは理解できなくもないが、本当にやろうとすれば市場を歪めることになる。米国としても原油価格をコントロールしたいのだろうが、官製相場は市場を弱体化させるだけ。介入は悪手でしょう」
介入への本気度は未知数だが、政府は「原油争奪戦になりつつある」と危機感を募らせる。目下の課題は代替調達先の拡充だが、勝算はあるのか。他国に負けずに原油を入手できるのか。


















