『恋のアドバイス』雑な転調の無理やり感も今となってはほほ笑ましい
アルバム『ヘルプ!』(1965年8月6日発売)⑦
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■『恋のアドバイス』
キャッチーな邦題が付いているが、歌い出し「♪ユー・ゴナ・ルーズ・ザット・ガール」の影響もあって、原題で覚えている人が多いと思う(タイトルの「ゴーイング・トゥ」が「♪ゴナ」と発音される)。
「彼女、デートに連れ出さないと心変わりしちゃうよ」という歌詞なので「恋のアドバイス」。ただ、この「アドバイザー」氏、「アドバイス聞かないと、僕が奪っちゃうよ」と下心見え見え。
アルバムの中では、地味っちゃあ地味な曲だが、映画の中でも使われているし(後述)、何といっても曲自体がタイトル以上にキャッチーなので、私は大好きだ。
みなさーん、ビートルズのこういう楽しい曲、これ以降、徐々になくなっていきますからね。
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聴きどころは、何といっても追っかけコーラス。ジョン「♪ユー・ゴナ・ルーズ・ザット・ガール」→ポール&ジョージ「♪イエス・イエス・ユー・ゴナ・ルーズ・ザット・ガール」という複雑な掛け合いがとても楽しい。
タイトルチューン『ヘルプ!』もそうだが、この時期のビートルズの追っかけコーラスは、完成の域に達していると思う。この域に到達したバンドは、後にも先にも、そうはない。
あと、また細かい話になるが、この曲もまた転調が面白い。
どこでキーが変わっているか、本連載を愛読していただいている賢明な読者の方なら、もうお分かりかな。そう、試聴リンク再生時間「0:56」=「♪アイル・メイク・ア・ポイント~」で、キーが「E」から「G」に転調している。例の『アンド・アイ・ラヴ・ハー』の間奏に入るところ同様、視界が急にパーッと広がる感じがするはず。
ただこの転調を戻すところ、つまりその後の「G→E」の転調がちょっと雑……。間奏の前、再生時間「1:06」のところで、かなり無理やり「E」に戻している。ただ、こういう無理やり感も、今となってはほほ笑ましいのだけれど。
そんなこの曲、映画の中に、スタジオでの演奏シーンがある。4人が楽しそうに演奏する姿、特にポールとジョージが、当時のライブ同様、1つのマイクを中心に、向かい合ってコーラスする姿にほのぼのする。
しかし、演奏が終わった直後、リンゴがドラムスごと、地下に落ちるというドリフターズ的なオチで事態は急変する。あっドリフは、この曲の翌年のビートルズ来日公演で前座を務めています。
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