著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

萩本欽一(16)「つらいはつらいの向こうにある」棋士・米長邦雄さんが私にしてくれた粋な話

公開日: 更新日:

増田「年輩者からはそういう粋な言葉、粋な一言っていうのが聞けるから」

萩本「そうそうそう。大人の粋な言葉。そういうのを聞くと温かい気持ちになれる。その温かい気持ちが運を連れてくる。私は道をまっすぐ行ったことはない。行こうとすると先輩が出てきて、簡単に真裏を言うわけ。あ、そういうもんなんですかって素直になってそこへ行くと成功するという」

増田「へえ」

萩本「全部だから私には恩人だらけ。成功した裏には恩人がいるっていう。坂上二郎さんなんかね、ほんとは私、大嫌いだったの。それなのに、好きでもないやつから『一緒にコンビでやろうよ』って言われてね。この人とだけはやりたくないのに。なんで神様って意地悪なんだろうって思ったよ。一番嫌いな二郎さんからやろうって言われて。でも運は真裏から来るつってね、だったら、一番嫌いな人だけどやってみようって」

(つづく=火・木曜公開)

▽はぎもと・きんいち 1941年、東京都生まれ。高校卒業後、浅草での修行を経て、66年にコント55号を結成。故・坂上二郎さんとのコンビで一世を風靡した。その後、タレント、司会者としてテレビ界を席巻し、80年代には週3本の冠番組の視聴率がすべて30%を超え、「視聴率100%男」の異名をとった。社会人野球「茨城ゴールデンゴールズ」の初代監督、2015年には73歳で駒澤大学仏教学部に入学するなど挑戦を続け、25年10月にスタートしたBS日テレ「9階のハギモトさん!」は今年4月からSEASON3に突入した。

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