著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

(1)2008年、36歳の若さで夭逝した飯島愛の人生を描く新連載がスタート

公開日: 更新日:

 後に「プラトニック・セックス」(小学館)で、赤裸々に過去の非行、男性遍歴を打ち明けたのはこのインタビューから4年後、2000年だった。

 中学時代から非行に走り、家出を繰り返す。

 親の銀行通帳と印鑑を盗み、銀行で180万円を手に入れると、歌舞伎町のディスコで知り合った1つ年上の中学3年生男子とラブホテルを転々とした。下町界隈のラブホテルは制覇した、と告白している。

 大塚のラブホテル「キャスト」は特にお気に入りだった。メゾネットタイプでリビング、ベッドルームが2部屋、いつもこのホテルに泊まりたくて彼におねだりしていた。

 同棲をはじめたのは、埼玉県八潮の工業地帯のアパートだった。

 飯島愛のプレーゾーンは、歌舞伎町、六本木、渋谷と都心の殷賑(いんしん)地帯が目に付くが、大塚、八潮といった地味な街もよく登場する。

 派手さのなかに息づくローカルな色。

 東京都江東区亀戸で生まれ育った大久保松恵という少女がいかに飯島愛となったのか。

 その航路を追った。(つづく)

  ◇  ◇  ◇

 飯島愛についての関連記事もぜひお読みください。

【連載】飯島愛の36年「みつからないよ。。どこだ? どれだよー?」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず