元衆院議員 与謝野馨さん(76) 下咽頭がん ㊤

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 膀胱の出血を止める手術をした翌日、脊髄に術後の麻酔の入った袋を背負って選挙初日の街頭演説で倒れ、「脱水症状を起こした」とごまかしたこともありました。

 がんという病気の特質は「だらだら続く」こと。10年超えて生きている人が山ほどいる。4つのがんと闘っても立っていられる。自分の人生を振り返り、やり残したこと、やらなきゃいけないことをちゃんと伝える時間があるのはメリットだと思います。私からすれば、脳梗塞のように瞬間的に逝ってしまうことこそ「最悪の病気」。そう考えると、がんも悪くはないと思うのです。

▽よさの・かおる 1938年東京都生まれ。中曽根康弘氏の秘書を経て76年衆議院議員に初当選。2010年に自民党を離党し「たちあがれ日本」を結党。11年、菅再改造内閣で経済財政担当大臣就任。12年下咽頭がん再発による声帯切除で、気管食道シャント法で声を再建した。

【連載】独白 愉快な“病人”たち

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