横浜でマンション傾く 「欠陥物件」全国で乱造される可能性も
これは、とんでもない事件に発展するのではないか。14日発覚した横浜市のマンション「パークシティLaLa横浜」の“手抜き工事”だ。ディベロッパーは天下の三井不動産レジデンシャル。4棟(計700世帯)のうち1棟が傾き、住民が隣の棟との高さの“ずれ”を訴え、施工主の三井住友建設が調査したところ、下請け業者が虚偽データを使って基礎工事したことを認めたのだ。
4棟で計38本のくいが強固な地盤に届いていないことが分かり、横浜市と国交省は建築基準法違反の疑いがあるとして調査を始めたが、住民の不安は頂点だろう。住宅ジャーナリストの榊淳司氏が言う。
「重さが何トンあるのか知りませんが、最高12階建て、全長56メートルもあるマンションを持ち上げて、くいを打ち直す工事なんて聞いたことがありません。補修工事したところで、傾きを完全に是正するのは難しいし、資産価値の目減りは避けられない。住民の納得は得られないと思います。結局、建て替えしかないでしょう。その間、住民には仮住居への転居、引っ越し、子供の学校問題など負担が重くのしかかります。たとえディベロッパーが補償してくれたとしても、損害は計り知れません」