福島県・中の湯温泉の泥湯はきめ細かさナンバーワン
野湯にもたくさん入りましたが、インパクトの強さではこの温泉は3本の指に入りますね。
きっかけは中学時代の林間学校。福島の安達太良山にある、くろがね小屋という山小屋に行ったのですが、名物である源泉かけ流しの温泉には入りませんでした(学校の授業なので当然)。でもそれを聞いた父は「何しに行ったんだ!」と激怒。日を改めて一緒に入りに行ったんです(本当にうちの父は筋金入りの温泉バ……いえ、温泉好き)。
さて、歩いて3時間かけて山小屋まで行き温泉に入浴。無事目的は果たしたのですが、せっかく山の装備で福島に来たのだから、近くの野湯にでも行こうということになりました。そして車で1時間ほどかけて向かったのが福島の名峰・磐梯山。八方台登山口から歩いて30分ほどの所にある「中の湯」という温泉です。
こちら、以前は宿が1軒あったのですが1990年代後半に廃業。だけど源泉は湧出していて、自然の露天風呂が出来上がっていました。まあ露天風呂といっても白い水がたまっただけの池みたいに見えるんですけどね。もちろん脱衣所などありません(宿だった建物が少し離れた場所にありましたが、完全に廃屋でとても足を踏み入れられません)から、その辺でこっそり湯あみ着に着替え、ポコポコと不気味に湧き出る未知の温泉に、そっと足を入れました。すると……ズブズブズブ~~ッとアリ地獄のように足が沈んでいきます! 温泉というより泥。それも、ものすごい量です。