「あざとい」とは「小聡明い」ということ 恋愛・婚活アドバイザー植草美幸氏が解説

公開日: 更新日:

■男性にモテる「あざとい」を勘違い?

植草 確かに、「あざとい」って、計算高くて、ずる賢いという意味で使われがちよね。ねぇ、「あざとい」って漢字でどう書くかご存じ?

真衣 漢字……ひらがなのイメージしかなかったです。

植草 こう書くんです。

植草は目の前のメモ用紙にスラスラッと「小聡明い」と書いてみせた。

真衣 へー、これで「あざとい」って読むんですか。

植草 聡明っていうのは頭がいいってこと。そこに小をつけて、いくらか小バカにしたニュアンスで頭がいい、と言っているわけ。私はこの漢字の聡明っていう部分が「あざとい」のポイントだと思うんです。

真衣 確かに、「あざと女子」って小利口で、自分の得になることに関しては抜け目ないっていうか、貪欲っていうか……。

植草 真衣さんは欲しいものを手に入れたり、人生で得したり、したくないんですか? 欲しいものをつかみ取ることって、そんなに人からとやかく言われるような悪いことかしら?

真衣 それは……別に悪いことではないですけど。

植草 そうですよね。自分の人生で欲しいものが定まっていて、それを最短かつ最小の労力で手に入れようとする。それって決して簡単なことじゃないし、文字通り聡明じゃないと、できないことだと思いませんか?

真衣 確かに、賢いなって思いますよ。私みたいな不器用で損ばっかりしてる人間と違って、要領よくて、頭もいいと思います。でも、自分さえよければいいって感じもして……男性にニコニコ、ヘラヘラしてるのだって、なんか痛々しいし……。

植草 そういう、「あざと女子」が結局、自分が欲しいものをすべて手に入れてるからムカつくと。要するに真衣さんは嫉妬しているんですね、「あざと女子」に。

真衣 嫉妬? 確かに、嫉妬かもしれません。でも、それだけじゃないですよ。なんというか、やり方がイヤラシイと思って。

植草 やり方ね。じゃあ真衣さんは、「あざと女子」が欲しいものを手に入れるための「やり方」をすべて知っていますか?

真衣 それはわかりませんけど……でも、私の友だちで、すごい「あざと女子」がいるんですけど、その子を見てると、なんとなくわかります。必要以上に男性を喜ばせることを言うんです。「かっこいい!」とか、「その服、似合うね!」とか。そんなほめる必要ある? って、いつも思って見てます。

植草 それも立派な努力、と言えないかしら? だって、同じことがあなたにできる?

真衣 うっ……それはできないかもしれない、ですけど……。

植草 真衣さんは漢字の「小聡明い」のように、どこかで、「あざと女子」を小バカにしているようだけど、「あざと女子」っていうのはね、相手の気持ちを考えて行動できる人のことを言うの。相手が喜ぶこと、相手が欲しい言葉、相手の求める行動……その結果として、自分が欲しいものは手に入るし、人生が楽になる。いいとこどりをしているように見えるけれど、本当はその手前でたくさんのものを相手にGIVEしているのです。

真衣 そうでしょうか? そんなふうに思ったことないですけど。

真衣は優のことを思い出す。優に何かしてもらったことなんてあっただろうか。何より、「あざと女子」が自分より努力したり、気を使ったりして生きているなんて認めたくなかった。

植草 「あざと女子」は損得にも敏感だから。自分にとって得になると思ったときこそ、その聡明さを発揮するのよ。でも、それって当然のことじゃないでしょうか? 能ある鷹は爪を隠すっていいますよね。

真衣 なるほど……。「あざと女子」が聡明で、実は努力もしているってことは理解しました。でも、まだ腑に落ちない点もあります。

植草 どんなところ?

真衣 「あざと女子」が仮に相手の気持ちを考えて行動できているから欲しいものも手に入るんだとしたら、私が男性から選ばれないのは相手の気持ちを考えて行動できていないからってことですか? 自分で言うのもアレですけど、私、基本的に男性とつきあったら相手の意見や好みに合わせるタイプですし、みんなに「優しい」って言われます。いつも自分より相手のことを思って行動してきたつもりなんですけど……。

植草 それこそ大きな勘違いです。それはこれから真衣さんにゆっくりアドバイスしていきます。ねぇ、真衣さん。もし本気で変わりたいと思っているのなら、まずは自分が、「あざと女子」に憧れていることを認めてみてはいかがでしょうか。

  ◇  ◇  ◇

 婚活女性がお金よりも重視していることは? ●関連記事【こちらも読む】「カネさえあれば…」はもう古い! 今どきの女性が絶対譲れない“結婚の条件”…もあわせてお読みください。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 2

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  3. 3

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  4. 4

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 5

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  1. 6

    半世紀前のこの国で夢のような音楽が本当につくられていた

  2. 7

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 8

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 9

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情