コンクリ貫通の生命力!「タカラジェンヌ」が由来の高貴なお花、寒さに弱いはずが“3度の冬”を越えたわけ
やっぱり最近の冬は暖かい
【笑う花には福来たる】
今年の夏も暑かった!、我がお花屋の店先では、暑さにめっぽう強い見上げるほど大きく育った「南国生まれの貴婦人」が見ごろを迎えています。涼しげな濃い紫色のお花が枝いっぱいにたわわに咲いて、道ゆく人が足を止めは「すごーい」とスマホで撮影していきます。
「この花はなんて名前ですか?」
そりゃ気になりますよね〜。花の重さで枝が垂れ下がる姿は、本当に立派! 今回は人気なのに日本では越冬しにくいあのお花がテーマです。「なんでこの名前? 生命力旺盛な紫の貴婦人、デュランタ宝塚」の解説でございます。
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デュランタ宝塚ってなんですか
デュランタ宝塚とは南米生まれの熱帯花木です。美しい濃い紫色の小さな花が房状に垂れ下がり、開花期間も長く丈夫でどんどん育つので、冬でも温かい沖縄地方では生垣に使われております。
ワタクシ昔からデュランタ宝塚という花が大好きでございます。
お花屋になって間もない頃、藤色の小花に白の縁取り、陽の光を浴びてキラリと輝く姿に初見ですっかり心奪われてしまいました。また「デュランタ宝塚」だなんて、洋風なんだか和風なんだかわからん名前も気になり、お店で見かけるたびに自宅にお迎えしておりました。
「デュランタ」はローマ法皇の侍医であり植物学者の「デュランテス」博士由来なのは、植物名あるある話でわかります。謎なのは「宝塚」。
調べてみれば、やはり「タカラジェンヌ」が由来。紫色に白い縁取りの花が「スミレ」がシンボルであるタカラジェンヌの正装した袴姿を連想させるから…とのことでございました。
そんな不思議な名前のせいか、たいして花に詳しくなかった頃のワタクシでさえ脳のシワに「宝塚」とはっきりと刻まれたのでございます。好きで毎年購入しておりましたが、どうにも寒さが苦手で、何度お迎えしても冬を越せずに「サヨナラ」していたのに、どういうわけか我がお花屋の店先で3度の冬を越えてくれました。
ナゼ冬越しできたか?
「この花は好きだけど寒さに弱いから冬が越せないから買わなかったのに、ここはなんで冬を越えられた?」
店先でたわわに咲いた花房を見てはお客様が声をかけてくださいます。
神奈川の片田舎の、冬は氷点下になる日もしばしばな無い我がお花屋の店先に、鉢底から根を突き抜け、ついにはコンクリートさえ貫いたデュランタ宝塚。それはもうしっかりと根付いてくれました。移動させたくても斜めに傾いてコンクリに突き刺さった植木鉢どないすんねんw。しっかり根付いてくれました。
では今までは枯れていたのに、なぜここまで大きくなったのかを考えてみました。
1. 置き場所が南向きの軒下
風の通りがやわらかく、日差しのぬくもりが宿る“陽のエリア”でございます。日当たりが適度に良く、南だけど軒下だから真夏の直射日光も避けられたのでしょう。
2. 周りをほかの鉢で囲んでいた
他の鉢物もたくさん置いているエリアに鎮座。鉢が重なることで冬の夜の冷気を防ぎ、植物同士が守り合う“小さな結界”ができていたのですな。
3. そもそもの苗がよかった
細くて小さな苗はお安いけれど、大体冬になるまでに冬越しできるまでの大きさになるには届かない。戸外で育てるのなら最初からちょい高めでも太くて丈夫な幹の鉢を購入すべし。
「運は循環するもの」なのかもしれない
南は、風水で“名声運・自己表現”を司る方角。
デュランタ宝塚の華やかな紫は「高貴さ」と「精神の調和」を象徴し、置くだけで“魅せる力”と“内なる強さ”を引き出してくれる色。
つまりワタクシはミラクルで“輝く運”のゾーンを整えていたわけでございます。南の軒先、サイコーよ。
しかし今回はこの植物の生命力に驚かされました。
剪定すればするほど芽吹き、枝を広げ、花を咲かせる。何度も生まれ変わる姿は「運は循環するもの」と教えてくれているようです。
切って終わりではなく、手を入れれば入れるほど再生する運…それがこの花の真髄なのかもしれません。
さらに、この花は夏の名残に咲き誇ることが多く、昨年は12月も咲いておりました。まさに恐るべし生命力!!
その生命力シャワーを頭から浴びたいワタクシでございます。
デュランタ宝塚の花言葉は「あなたを見守る」「しなやかな心」。
その言葉どおり、あの紫の花は今も、風に揺れながら静かに見守ってくれております。
どうか、みなさまにもコンクリートですら突き破るほどの“根づく運”が宿りますように。
遠いお空の向こうから、お祈りしておりますよ〜。
(斑目茂美/開運花師)