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羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

災害級の酷暑でグリーンの芝管理は限界だが…「先祖返り」が解決策にならないか?

公開日: 更新日:

 堀琴音が優勝した日本女子オープンの会場(兵庫・チェリーヒルズGC)は、ナショナルオープン開催へ向けて2023年からコース改造を行いました。見た目が美しい舞台でしたが、夏場の厳しい暑さにより、硬くて速いグリーンに仕上げることはできず、選手からは「メジャーらしくないセッティング」との声も聞かれました。

 大会期間中の雨でグリーンはさらにソフトになり、厳しい位置にカップを切っても、選手は果敢にピンを攻め、通算19アンダーという堀の優勝スコアは、あと1打伸ばせば大会最少スコアタイでした。

 ナショナルオープンといえば、長いラフと硬く速いグリーンが「代名詞」。厳しいセッティングは選手の最高の技を引き出すと同時に、心の強さも求めます。グリーンを外して、アプローチやパットの技術で必死にパーを取り、右手を握りしめて喜ぶ姿を見て、ファンにも「日本一」に懸ける緊張感が伝わってくる。これまでのナショナルオープンはそうでした。

 しかし、「災害級」といわれる酷暑は年々厳しさを増しています。大型扇風機でグリーン周辺の風抜けをよくして気温を上げないようにしても、限界です。あるトーナメント会場では、担当者が誠心誠意グリーンを守っていたのに、大会直前に芝の根が傷んでしまい、突貫工事で芝を張り替えたものの、3ホールがプレーに影響しました。10月になっても気温が30度以上の真夏日がありますからグリーンキーパーの苦労は絶えません。

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