「ロビンソン酒場漂流記」加藤ジャンプ著
「ロビンソン酒場漂流記」加藤ジャンプ著
駅や繁華街から離れ、住宅街などでポツンと営まれている店を、孤島で生き延びたロビンソン・クルーソーにちなみ「ロビンソン酒場」と名付けて巡る居酒屋探訪記。
最初の店は、練馬区の「居酒屋 とも」。都営大江戸線練馬春日町駅から歩いて15分。途中にあるのは家と畑と川くらいで、目印となるものがなく、不安と焦燥感を抱きながらも、不動産屋のウインドーを冷やかしたり、現れた神社にご挨拶したりしていると、お目当ての店が見つかった。出迎えた女将さんはワンオペでも、動きは速い。お通しはサラダで、メニューは肉系が多い。渡されたメモにオーダーを書き込み、酒を飲みながら女将から話を引き出す。
以降、広尾駅徒歩18分や、鶴川駅徒歩35分、極め付きは甲府駅徒歩50分など、16店を巡る。 (新潮社 1056円)