9月19日から運用開始「スマホ保険証」はほぼ無意味…医療機関や患者を惑わす数々の“落とし穴”も

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 混乱必至だ。19日から、スマートフォン搭載のマイナ保険証の本格運用が始まる。保険証をひも付けたマイナンバーカードを持ち歩かなくてよくなるかと思いきや、医療機関や患者を戸惑わせる落とし穴がある。

 従来の保険証が使えなくなる今年12月以降、医療機関を受診する手段は基本的に3つ。①マイナ保険証②マイナ保険証を持たない人に送付される資格確認書③スマホ保険証──だ。

 では、スマホ保険証のメリットは何か。厚労省が公式HPに載せているうたい文句を見ると……。

〈マイナンバーカードを取り出すことなく、スマートフォンをかざしてご利用できます〉

 驚くなかれ、コレで大マジメなのだ。カードもしくはスマホを取り出す動作の違いにしかメリットがないも同然。ほぼ無意味である。

 スマホ保険証を使えるのは、スマホも読み取れる顔認証付きの汎用カードリーダーを新規に設置している医療機関のみ。購入費用のうち上限7000円を国が補助するが、厚労省は汎用リーダーが何台導入されているのか把握していない。スマホ保険証を使う際には、患者が医療機関にリーダーの有無を問い合わせる必要がある。全国保険医団体連合会事務局次長の本並省吾氏が言う。

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