松岡昌宏のその後を決定づけた“ウラ代表作”
「LOVE&PEACE」(1998年/日本テレビ系)
1998年もフジテレビのドラマは強かった。反町隆史の「GTO」は全話平均28.5%でこの年の全体でトップ、江角マキコの「ショムニ」と深田恭子&金城武の「神様、もう少しだけ」はともに18%台スタートから最終回28%台と盛り上がり、平均で軽々20%超え。いずれも看板枠の月9以外の枠だ。
で、月9はというと、前年10月クールに平均で30%超えを果たした「ラブジェネレーション」の疲れか、1、4、7月期といずれも20%を超えていない。そして10月期、「月9でも1作も20%を超えない」という状況を阻止したのが、木曜劇場「眠れる森」。木村拓哉と中山美穂のダブル主演によるサスペンスは全話平均25%超えを果たし、意地を見せたのだった。
いや野沢尚さんの脚本もすごかったのだけど、こうして数字を見ると「神様、仏様、稲尾様」ばりにキムタク様がすごい。古すぎか。
そんな98年、あまり語られていないが印象に強く残ったのが、「LOVE&PEACE」。SMAP中居正広が月9「ブラザーズ」で寺の次男坊を演じていた4月期の、日テレ系土9だ。もうひとりの“マサヒロ”松岡昌宏が97年の「サイコメトラーEIJI」、99年の「サイコメトラーEIJI2」で土9らしい現実離れした能力を持つヒーローを演じたはざまで、スーツ姿の新米刑事を演じていた。