(2)糖尿病患者は、食後の「デザート」は◯、「おやつ」は✕
梨、柿、ブドウなど糖度の高い果物が豊富に出回る秋、つい食べ過ぎてしまい血糖値が上がった経験はないでしょうか。
糖尿病と単糖類の研究で知られる山内俊一・柏たなか病院糖尿病センター長は、糖尿病の人は梨、柿、ブドウといった秋の果物の取り過ぎは禁物と話します。
「秋の味覚の代表であるこれらの果物は糖度が高いので、糖尿病の人は控えめにしたほうがいいでしょう。目安はブドウだと握りこぶし一つくらいで、一般の人の半分程度になります」
山内センター長によると、果物に含まれる糖は、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)といった単糖類(最小の糖質単位)ですが、単糖類は多糖類(単糖類が結合したもの。デンプンなど)と比べ吸収が速く、血糖値が上がりやすいそうです。
つまり、デンプンが多い米よりもブドウや柿の方が血糖値が上がりやすいことになります。健康のためにご飯を控え、果物を食べるというのは、糖尿病患者にとっては逆効果というわけです。
とはいえ、果物はビタミンなどが豊富に含まれた優れた食材。山内センター長に血糖値の上昇を緩やかにする食べ方のコツを教えてもらいました。