公明党が「自民との連立離脱も辞さず」の背景…まさかの“国政撤退”もあり得る深刻事情
強硬姿勢にはウラがある。自民党の高市早苗新総裁の誕生に公明党が反発を強めている。7日は緊急の常任役員会を開き、斉藤鉄夫代表や西田実仁幹事長らが連立政権のあり方を巡って対応を協議。その後、高市氏を含む自民新執行部との連立協議に臨んだが、約1時間半の話し合いで「政治とカネ」の問題に対する姿勢で折り合えず物別れ。協議は継続となった。
そりゃそうだ。斉藤氏は高市氏に直接「裏金事件のけじめ」などの懸念を伝えたのに、高市氏は無視。新執行部人事で旧安倍派の裏金幹部の萩生田光一氏を幹事長代行に起用した。その他の顔ぶれも公明嫌いの麻生太郎副総裁を筆頭にパイプは乏しく、公明党関係者は「本音で話せる人は皆無」と口にする。
公明が強気に出ざるを得ない背景には、支持母体・創価学会内でのタカ派志向の高市アレルギーがある。「連立離脱も辞さず」の意見もあるようだが、最大の問題は組織の弱体化だ。
■高齢化と池田大作名誉会長の死去が重なり
学会員の高齢化に加え、2年前には政界進出を進めた池田大作名誉会長の死去が発表。以来、選挙への熱が失われたのか、集票マシンの力は衰退の一途だ。7月の参院選で公明は改選14議席から過去最低の8議席にとどまり惨敗。比例票は521万票と3年前の前回から100万票減り、ピーク時(04年)の862万票から4割もの激減だ。