これは「多死社会を先取りした街」の姿だ! 「地域全体が老人ホーム」になったドヤ街「山谷」で、オヤジさんたちがカラオケを楽しむ居酒屋に突撃してみた
「掟」を知らないまま、異世界に踏み込んでしまった
カウンターに座る70代くらいのオヤジさんが、中央に据えられた大画面に映る歌詞を追いながら気持ちよさそうに歌っていた。歌声はこぶしが効いて、なかなか上手い。
他には60~80代くらいのオヤジさんたち数名と高齢女性が1名、各々に席を取って飲んでいた。80歳くらいの「看板娘」が、足を引きずりながら料理や酒を運んでいる。
壁の短冊には、「味噌汁200円」「厚揚げ350円」「らっきょう400円」「柿ピー300円」と、価格も内容も素朴なメニューが並んでいる。
隣にいたお婆さんに年齢を聞いた。彼女はタバコの煙を吐きながら、焼酎をチビチビと飲んでいる。
「アタシ? 82歳」
「どんなお仕事されてきたんですか?」と尋ねたところ、「アタシ、そういうの嫌い!」と言って、プイとそっぽを向かれてしまう。
ヤボな質問だった。筆者たちはここの「掟」を知らないまま、異世界に踏み込んでしまったようだ。
















