(7)「夢」は脳の夜の仕事? 夢を見る理由はどこまで解明されたか
目が覚めた瞬間、不思議な夢を覚えていることがある。空を飛んでいたり、亡くなった人と再会したり、試験に遅刻して慌てたり……。
夢は古くから「未来を暗示するもの」「深層心理の表れ」などと考えられてきた。
しかし、脳科学が大きく進歩した現在でも、「人はなぜ夢を見るのか」という問いに、まだ完全な答えは見つかっていない。それでも近年の睡眠研究から、夢が単なる「眠っている間の映像」ではなく、記憶や感情など、脳の重要な働きと深く関係している可能性が見えてきた。
夢は睡眠中ならいつでも見られるが、特に鮮明で物語のような夢は「レム睡眠」のときに多い。この時間帯には、感情をつかさどる扁桃体や記憶に関わる海馬などが活発に働く一方、論理的な判断や現実を検証する働きに関わる前頭前野の一部では活動が弱まると考えられている。そのため、空を飛んだり、時間や場所が突然変わったりするような現実離れした出来事でも、不思議だと思わず受け入れてしまうのかもしれない。
では、脳はなぜ夢を見るのだろうか。


















