「時間制限食」は食べないダイエットではない
「3日でマイナス2キロ」「朝食抜きで痩せる」……。こうした食事法がいつの時代もはやります。たしかに食べる量を減らせば、体重は短期的には落ちます。しかし、「食べない時間を長くすればよい」と単純に考えてしまうのは少し注意が必要です。
近年注目されている「時間制限食(TRE)」は、1日の食事時間を8時間や10時間など一定の時間帯に収める方法です。本来、摂取エネルギーを極端に減らすことが目的ではありません。しかし実践方法によっては、朝食を抜いて昼から夜に食事を寄せるケースもあります。ここで知っておきたいのが、「食べる時間を絞ること」と「朝食を抜くこと」は同じではないという点です。
高脂肪食を与えたラットで、活動期の最初の食事を遅らせる「朝食抜きモデル」を続けた研究では、摂取カロリーが同じでも体重や内臓脂肪が増え、肝臓の時計遺伝子や脂質合成に関わる遺伝子のリズムが2~4時間後ろにずれました。
ヒトでも、健康な若い男性10人が6日間朝食を抜くと、3食を食べた場合と比べて深部体温のリズムが約42分遅れたことが報告されています。朝の食事は栄養を補給するだけでなく、体に「活動する時間が始まった」と知らせ、体内時計を整える合図のひとつなのです。


















