川崎市「公園禁煙化」に見る分煙の未来(下)喫煙所で吸うというマナーは浸透しつつある
改正健康増進法に基づき、川崎市でも屋外での喫煙は周囲に配慮しなければならないと定められているが、厳密には路上喫煙自体が禁止されているわけではない。
武蔵小杉駅など往来の多い主要駅周辺は「路上喫煙防止重点区域」に指定され、路上喫煙には過料2000円が科せられるが、区域内には市が指定喫煙所を設置している。それ以外の地域では、歩きたばこや吸い殻ポイ捨てはダメだが、路上禁煙はあくまで努力義務である。
今年7月から、公園内は原則禁煙とする改正条例が施行された川崎市は、5人の公園巡回指導員を雇っている。パトロール中に喫煙所のない公園でたばこを吸っている人を見かけたり、市民から通報があった場合は注意するようにしているが、公園から締め出された人が路上で喫煙を続けるケースがあるのだ。
「喫煙所がないと、路上で吸ってしまう人がいることは否めません。禁煙の看板に、民間施設を含めた周囲の喫煙可能スペースを案内するQRコードを表示するなどの工夫を進めています」(川崎市建設緑政局・緑政部みどりの管理課)
平日夕方、喫煙所が設置されている大師公園を訪れてみた。厄よけで有名な川崎大師に隣接する大きな公園だ。


















