川崎市「公園禁煙化」に見る分煙の未来(下)喫煙所で吸うというマナーは浸透しつつある
ベンチに座って加熱式たばこを吸っていた年配男性に喫煙所の場所を尋ねたところ、「そんなのあるの? 知らんかった」との返事。原則禁煙の建前上、園内の案内図にも喫煙所の表記はなく、探すのに一苦労したが、たどり着いた喫煙所は仕切りもなく、木陰にスタンド式の灰皿がひとつ置かれた簡易なものだった。
それでも、「喫煙所があること知ってたら、そこで吸うよ」と前出の男性も言っていたから、ポイ捨て防止には、喫煙所の有無が重要なファクターとなる。大師公園でも、喫煙所から遠いベンチの周辺には、吸い殻がいくつも落ちていた。
「敷地が広いので、条例改正後もポイ捨てがなくなったわけではない。ただ、喫煙所周辺のポイ捨ては減ったと感じます。園内には野球場やテニスコートなどもあり、休日に試合などが行われる際には喫煙所についてもアナウンスするので、そういう時の来園者にはルールを守ってもらえているという実感はあります。これまで公園内で当たり前に喫煙していた方は急な変更に追いつけないのかもしれないので、どうやって周知させていくかが今後の課題ですね」(公園管理者)


















