注目の金融商品「リースバック」は「リバースモーゲージ」と何が違う? 専門家に聞いた
講師/門脇紀彦氏(司法書士)
定年後の生活資金の確保と自宅の処分問題──。これは老後の大きなテーマだが、ここ数年、注目が集まっているのが「リースバック」なるもの。
「リースバック」とは、自宅を売って売却代金を得て、そして家賃を払ってそのまま自宅に住むという仕組みの金融商品だ。似たような「リバースモーゲージ」とはどこが違うのか。メリットやデメリットは? 専門家に詳しく聞いた。
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──リバースモーゲージとの違いは?
大きな違いは家の「所有権」です。リバースモーゲージは〈家を担保にお金を借りる〉ので所有権が残りますが、リースバックは〈家を売る〉ので所有権は残りません。
得られるお金はどちらも不動産価格の最大7割程度なのであまり差はありませんが、リースバックは連帯保証人が不要で、マンションもOKなので、リバースモーゲージより利用のハードルが低いといえます。(図1参照)